かつて最速を争ったバイク達
90年代に世界最速という称号を懸けたバイクの開発競争が行われました。
最初に登場したのは1989年に販売を開始したカワサキのZZR1100で、高出
力のエンジンと空力性能に優れたカウルによって最高速度は290km/h前後に達
しました。量産市販バイクでありながら300km/hという大台が見えてきたこと
により競争が過熱し、カワサキに続いて1996年にホンダがCBR1100XX
スーパーブラックバードを開発し、最高速度は300km/hに僅かに届かないとい
う数値を記録しました。
そして、1999年に販売を開始したスズキのGSX1300Rハヤブサはブラック
バードの164馬力を上回る175馬力という強力なエンジンと、徹底的に空力性能
を極めたカウルを装備することで、スーパーブラックバードの最高速度300km/
hを超える312km/hを叩きだして20世紀最速の量産市販バイクとなりまし
た。
その後もカワサキがニンジャZX-12Rを開発するなど市販車最速バイクを懸けた競
争は続きましたが、時速300km/hを超える最高速競争を危険と判断したEUに
より規制の必要が投げかけられた結果、各社が2001年よりスピードリミッターの
装備とスピードメーターの目盛規制という2つの自主規制を実施した為、この競争に
終止符が打たれる結果となりました。
その後、最速の座を争ったバイクたちは高速性能を活かしたハイスピードツアラーと
して人気を集めることとなりました。
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